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2016年06月13日

在宅緩和ケア充実診療所 届出受理医療機関

「緊急往診及び看取りの十分な実績等を有する」医療機関として、
今年4月の診療報酬改定での届け出が受理されたのは、ファミリークリニックネリヤを含めて鹿児島県内は、5医療機関でした。(残り4医療機関はすべて鹿児島市内でした。)

 人生の旅立ちまで「穏やかに、朗らかに、和やかに、」「大切なひと、大切なことと、大切なときを生ききる」ためのお手伝いを、シマのできるだけたくさんの方々に・・・
 ネリヤはもちろん、シマのたくさんの医療・介護従事者の方々と、さらに、歩みを勧めてまいります。

ちなみに、届け出基準は、
・過去1年間の緊急往診の実績が15件以上、かつ、看取りの実績が20件以上であること。
・末期の悪性腫瘍等の患者であって、・・・患者が自ら注射によりオピオイド系鎮痛薬の注入を行う鎮痛療法を実施した実績を、過去1年間に2件以上有していること
などです。
表の(在緩診実)が、在宅緩和ケア充実診療所・病院加算です。


  


2016年04月25日

本に載りました。「離島の在宅医療」

【在宅医療のためのclinician@Home~特集 離島の在宅医療】
特集記事でファミリークリニックネリヤと住用診療所が掲載されました。
在宅療養の目標は、「穏やかに、朗らかに、和やかに、」お過ごしいただくことです。
ネリヤの行動理念である
「生命(いのち)を癒し、生活(くらし)を支え、人生の最期(たびだち)まで寄り添う、」
ことで、日々の暮らしに制約が多くとも、 人生の最終段階にあろうとも、
「大切なひと、大切なことと、大切なときを生きる」
ことができるためのお膳立てを、常に心がけていきたいです。
やっぱり、「生命力の消耗を抑えるために、生活を整える」視点を持った看護師の力は大きいです。
~エーザイが作っている本です。クリニックの待合室にはありますが、amazonやhontoでも見つかりませんのであしからず(^_^;)。
(散髪しときゃよかった・・・(^_^;))







  


2011年02月11日

生きる力とトイレ

最期の直前まで、オムツもポータブルトイレも拒んで、トイレまで歩く。そして、家族が支える。みんな納得の最期。 

先日、ツイッターに投稿した文章です。

群馬県前橋にある「緩和ケア診療所・いっぽ」の萬田緑平先生のツイートに対する返信でした。
元の文章はこちらです。

トイレに行くのは辛いからオムツにする:ごくまれ。動けなくなるまでトイレに行きたい:普通。動けなくなっても命がけでもトイレに行きたい。介助してくれ:かなりいる。そういう人は意識が無くなるまで(亡くなる直前)トイレに行きたい。ポータブルトイレやオムツを使わない人もかなりいる。


ここからは、いよいよ痛みもひどくなり、トイレに行くのもつらくなってきたオジのところでのお話です。

オバと二人暮らしで、老老介護のお宅です。

オジは、オバに介助してもらって、夜中も必死に、トイレまで歩いているとのことでした。

ちょうど一緒に居合わせたケアマネージャーから、オムツをするよう提案がありました。

 「トイレに行こうという力が、生きる力の一つの表れですから、オジ、オバがトイレに行きたいという間は、行ってもらいましょう。」 

「だけど、オバが一人で身の回りのこともすべてするのは大変ですから、ヘルパーさんの力も借りましょう。」

と提案しました。

ケアマネージャーも、自分の父が最後までトイレに歩いて行こうとしていたことを語り始めました。

オジ、オバ。

トイレに歩くのを応援しますね。
だけど、まだまだ先もあるので、長続きできるように、私たちにもお手伝いさせてくださいね(*^_^*)。 
  


Posted by neriya at 08:38Comments(1)緩和ケア

2011年02月02日

我が家で最期まで

先日、末期がんの方とそのご家族とケアマネージャーがお見えになりました。

診察室の中からは気付かなかったのですが、とても、雨も風も強い、寒い日でした。
(ご本人は、車いすに乗っていらっしゃりましたが、あとから天候に気がついて心苦しい限りでした。)


手術や化学療法(抗がん剤)などの入院治療は、できる限りのことをなさったとのことでご自宅での治療の継続をご希望でした。

痛みがかなり強かったらしく、すでにかなり強力な鎮痛剤を飲まれていました。

高齢ですし、病気の進行もあって、体力的には衰えてきているご様子でしたが、まだまだ、希望を持って生きて行こうという姿勢もお持ちで、感銘を受けました。

今週から、治療や看護のため、ご自宅まで伺って、少しでも心地よい日々の暮らしが送れるよう、お手伝いさせていただくことになりました。

現在治療中の病院にお問い合わせしたところ、これまでの治療などの経過についてくわしい内容のファックスがその日のうちに送られてきました。
(前任の先生、お忙しいところ、ありがとうございます。引き続きしっかり治療させていただきます。)


ファミリークリニック ネリヤ の診療方針

1. 私たちは、これまでのあなたを知り、今のあなたを尊重し、これからのあなたと共に歩む「ドゥシ(同志)」を目指します。
2. 私たちは、充実した生涯を送っていくために、「私たちの専門はあなたです。」と言えるように勉強を積み重ねます。
3. 私たちは、納得のいく治療法を選んでいただくために、今の健康状態やこれからの見通しについて、わかりやすい説明を心がけます。
4. 私たちは、あなたにふさわしいサービスを受けていただくために、「シマ(地域社会)」のすべての医療機関、すべての福祉機関と力を合わせてあなたを支えます。
5. 私たちは、あなたとあなたの家族とともに、ゆりかごから最期のときまで、微笑み合えるように努めます。


http://www.neriya.jp/housin.html


ネリヤの診療方針のとおりに進めるようスタッフ一同取り組ませていただきます。


在宅緩和ケア(≒在宅ホスピスケア)についての記事もご参照ください。

奄美でも先進地域にならって、連携の強化に取り組んでいくことも課題です。



「顔の見える連携」が緩和ケア普及のカギ- 戦略研究シンポ

OPTIMは、厚労省「がん対策のための戦略研究」として2008年にスタートした。鶴岡(山形)、柏(千葉)、浜松(静岡)、長崎の4地域で、医療者向け研修会や相談体制の整備など、緩和ケアを普及するための取り組みを実践。主に、▽在宅死亡率▽緩和ケアの利用数▽患者評価によるQOL▽遺族評価による終末期のQOL―の4点を評価項目として、介入前後の変化を比較する。地域介入はこのほど終了し、今後は12年度にかけて成果や取り組みのプロセスに関する解析を進めていく。

 成果速報によると、4地域平均の在宅死亡率は09年に9.6%となり、介入前の07年の6.8%から約4割の増加。この間の全国平均が約1割の増だったのに対し、伸びが大きかった。同様に、緩和ケアサービスの利用数も4地域では約1.5倍に増えており、普及が進んだことがうかがわれた。

( 2011年01月31日 12:47 キャリアブレイン より抜粋)

http://bit.ly/ffqDfD  


Posted by neriya at 05:34Comments(0)緩和ケア

2011年01月28日

安全な熱さまし・痛みどめが良く効くように

カロナール、アルピニーという薬をご存じのお母さんは多いと思います。


そうです(*^^)v。
子どもの熱さましに使われるお薬です。

世界的には、癌の痛みにもたくさん使われている最も頼りになる痛み止めの一つでもあります。

一般名はアセトアミノフェンと言います。

子供だけでなく、妊婦、授乳婦、高齢者などにも最も安全性が高い とされている解熱鎮痛剤です。

バファリンやロキソニン、ボルタレンなどより胃を痛めにくい、喘息などのアレルギーを起こしにくい薬です。


ただし、保険上、使える量が少なすぎるのが、「タマにキズ」でした


しかし、ようやくこの1月21日から 
1回500mgまでが1000mgまで、
1日最大1500mgまでが、4000mgまで
 

保険でも認められました。

安全な熱さまし・痛みどめが、もっと良く効くようになった。ということになります。


昨年発行された「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン」では、
(アセトアミノフェンの投与量は)2400mg~4000mg/日程度が妥当な鎮痛量・・・とされています。

抗がん剤などのドラッグラグ(諸外国で役立っている薬が日本では認可が下りるまでに時間がかかる)が、最近問題視されていますが、アセトアミノフェンの用量(使える量)の問題も似たような性質を持っています。


これまでは、
カロナール錠200mg2錠 を1日3回まで
という出し方にせざるを得なかったのですが、

今後は、
カロナール細粒500mg2包 を1日4回まで
使えるようになります。


これで、妊婦の方、授乳中の方、癌の方、片頭痛の方、変形性関節症の方、アスピリン喘息の方などの治療が、より安全に行えるようになります。

(なお、副作用が少ないのが特徴ですが、1500mg以上を「長期に服用する場合は肝機能障害に注意しながら」という記載が追加されました。)  


Posted by neriya at 23:26Comments(0)緩和ケア