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2012年02月01日

「愛の奇跡」 in 在宅ホスピス

昨日、NHKクローズアップ現代で「あなたの自宅をホスピスに~地域で支える最期~」という番組がありました。
私たちも、自宅をホスピスとして最期までお過ごしいただけるための医療を行っています。
そして、「在宅ホスピス」ならではのいろいろなドラマがあります。


ある高齢夫婦の二人暮らしで、妻がいよいよあと数時間が精いっぱいかな?という状況の時のことです。

ご自宅に伺うと、おば(妻)は、すでに意識がもうろうとしていました。

状況の説明の後、夫と娘にお話をしました。
「いまから大事なことは、おばの手を握って、これまでのおばの人生の楽しかった思い出話をすることですよ。」
「明日まで来れない息子さんが間に合うようにする一番の治療は、点滴よりも、ご家族の声掛けですよ。」

次の訪問診療もあったので、出る前にご挨拶をしたところ、呼吸が弱くなってきました。
あえぐように口がかすかに開いたり閉じたりします。
脈拍も触れにくくなり、酸素飽和度80%代あったのが、55%まで低下しました。
呼びかけにも反応がありません。
まさに、「虫の息」の状態で、普通は30分以内に最期を迎えそうな状況です。

急いで、おじ(夫)を呼び寄せて手を握っていただきました。

「かあちゃん。きばりよ」おじが呼びかけます・・・。


私は居室から出て、次の訪問診療先に遅れる連絡をしていました。

その時です。一緒に行った看護師の声が聞こえました。

「先生!!。酸素飽和度が90%に上がりました!。呼吸もしっかりしてきてます!。」

その後、おばはしばらく小康状態を取り戻しました。

意識がないように見えても、すべての感覚が失われているわけではありません。
夫の手のぬくもりや、呼びかける声はしっかりと叔母に届いていました。

医療はもちろん、娘の存在も及ばない、夫婦愛がおばの生きるを力を呼び起こした「愛の奇跡」を見せつけられました。


1年ぶりの投稿でした(^^ゞ。
  


Posted by neriya at 18:56Comments(1)在宅ホスピスケア